今日は11年前の7月に出会い、2014年まで共に暮らした らん を紹介します。
高く何段も積まれたケージ、立ち込める糞尿のにおい
さる、とり、ねこ、いぬ、その他いろんなどうぶつたちがとある会社の倉庫内に劣悪な環境の中閉じ込められていました。
その中にイングリッシュセッターのらんはいました。
いろいろな経過があって出会えたらんは、狭いケージの中に長期間に渡って閉じ込められていたために、床ずれがひどく、立ち上がるのも精一杯な状態でした。

この後一体どうなるのか、残されたどうぶつたちのことをおもいながら、何とも言えない気持ちでらんを家に連れて帰り、初めての散歩へ繰り出したは良いけれど全然立ち上がらない。立っても何歩か歩くとすぐに座ってしまう。
何日間かそんなことを繰り返していました。
そのうち走れるようになったらいいなぁ
そんなおもいで らん と名付けました。

脚を骨折してそのまま放置されていたようで、少し不安定ではあったけれど、やがて散歩をせがむまでになり、そして飛び跳ねながら走るようにもなりました。
よく食べ、よく走り、よく笑う。そんな変化がとても嬉しかった。
4年前にソファの上で眠るように亡くなるまでの間、3頭のいぬと4匹のねこ、それから2人のこどもを、文字通り包み込んで受け入れてくれたらんは、せわしなく余裕のない毎日を送るわたしたちを、いつも落ち着いた表情と立ち振る舞いでサポートしてくれていました。
今、家の庭で眠るらんの上には、クリスマスローズがこれでもかという位たくさん咲いています。

しっぽのある家族-VOL,1らん